新入荷 再入荷

このモデルは此方で扱うのは7台目です。中古市場ではそれほど玉が無く、半年に一台あるか無いかの感じです。サンヨーはナショナルの姉妹会社(松下幸之助さんの妹の旦那さんが創業者です)ですが、ナショナル程QCが徹底して居なかったのか、この時期のラジオは結構問題が多く、故障も多いのですが、此方の個体は例外と言って良い程初期状態が良かった様です。ナショナルの吠えろクーガことRF-888の大ヒットを横目に2年後の74年に二匹目のドジョウを狙ったサンヨーが満を侍して発表したモデルです。クーガより更に大きく、スピーカーは12cmウーファーと5cmのツイーターの独立2ウェイ。更には各々のスピーカーを別々のアンプで駆動するマルチアンプ型式という凝ったもの。アンプにはクーガと同様オーディオ用キャンタイプのパワートランジスタ2個を使っています。サンヨーにとっての不運はこのモデルが発表された年にはラジオはBCLブームの最中で普通の3バンドへの興味は薄れていた事。更にラジオよりも大型ステレオラジカセに世の若者たちの興味は移っており、結局この力の入ったコスパ抜群のモデルがヒットする事はなかった様です。但し、ラジオ好きの間ではこのラジオは音が良いという事では定評があります。今回の物はその意味で「当たり」で正真正銘良い音です。低音、高音のバランスが良く、大音量OK。通常のトーンコントロールと低音、こうおんのアンプの出力調整がつくと言う不思議な組み合わせですが、多様な音色画楽しめる事は確かです。良い音と小生が捉えているのはワールドボーイTX、ビクターサウンドシューター、スカイセンサー5800辺りですが、このモデルはその間の何処かに入るかなあ、というレベル。この個体はバンド切替が渋い、ボリューム類のガリ有り、多少の塗装の剥がれなどがありましたが、これ迄の中では初期状態がベストでした。整備結果、音、感度、機能類に問題は有りません。唯一タイマーが効きません。長い間使われて居ないのでゼンマイの復元力が減ってしまった様です。上記タイマー以外には問題は有りません。美品とまでは言えませんが状態としては良く、勿論内外部共にクリーニング済みです。希少モデルでACコード、オリジナルイヤホン付の価格です。